KOTARO NUKAGA、「Art Basel Hong Kong」参加のお知らせ

2023年03月17日

KOTARO NUKAGAは2023年3月23日(木)から25日(土)まで香港にて開催されるアートフェア「Art Basel Hong Kong」に参加します。

本アートフェアで展示するのは、1970年代から女性の視点で現状批判を行う実験的な映像作品を制作していた出光真子(1940-)と、写実的な描写で日常のワンシーンをクローズアップしたように描くペインティングを発表し現在注目を集める松川朋奈(1987-)、それぞれの時代に独自の表現方法で女性と社会との関係やその在り方に問題を投げかける二人の女性アーティストの作品です。

松川朋奈は同世代の女性へのインタビューをもとに作品を制作し、そのペインティングは暗示的で詩的なタイトルと写実的な描写により女性が直面する重圧や社会的偏見を捉え、日常生活のなかにある脆弱性を別の価値へ転換します。近年は子育てをする自身の環境や経験の中で生じる困難や葛藤についても表現し、作品を発表し続けています。

女性を家庭に縛り付けることが当然とされていた時代から脱却しようと奮闘した出光の世代とは異なり、1987年に生まれた松川は「男女平等」が広く謳われるようになってから成人した世代といえます。しかし、二人の作品に共通して表現されているのは女性の「生きづらさ」ではないでしょうか。時代が移り変わっても今なお残る女性への偏見や差別、また時代が変化したことで新たに生じる問題もあり、世代の異なる二人のアーティストの作品にはそれぞれの時代を反映した彼女らの問題意識が表現されているのです。

今回は、出光の初期の作品である≪Woman’s House≫(1972年)、2003年に出版された自身の自伝のタイトルにもなった≪What a Woman Made(おんなのさくひん)≫(1973年)を含む映像作品、また、松川は、SNSやAIによってリアルという言葉が揺らぎ、さらに新型コロナウイルスの流行により物理的に個人がより分断されたここ数年の状況を受け、さらに女性たちにインタビューを行い制作した新作ペインティング群を展示いたします。この展示で時代を捉えた彼女たちの表現を通し、私たちを取り巻く環境や問題について今一度問い直すきっかけになることを願います。

■開催日程
プライベートビュー(招待制)
3月21日(火) 12:00 – 20:00
22日(水) 12:00 – 17:00
23日(木) 12:00 – 14:00
24日(金) 12:00 – 14:00
25日(土) 11:00 – 12:00

ヴェルニサージュ
3月22日(水) 17:00 – 21:00

一般公開
3月23日(木) 14:00 – 20:00
24日(金) 14:00 – 20:00
25日(土) 12:00 – 18:00

■ARTIST
出光真子
松川朋奈

■ブースNo.
1C25

■開催会場
Convention & Exhibition Centre
1 Harbour Road
Wan Chai
Hong Kong, China

■公式サイト
https://www.artbasel.com/hong-kong

ARTISTS