Art Fair Tokyo 2019
Stefan Brüggemann
2019年3月7日 (木)-2019年3月10日 (日)
東京国際フォーラム ホールE & ロビーギャラリー
KOTARO NUKAGAでは、ロンドンとメキシコシティーを拠点とするコンセプチュアル・アーティスト、ステファン・ブルッゲマン(Stefan Brüggemann 1975年 メキシコシティー生まれ)による3つのシリーズを展示いたします。
ポスト構造主義や脱構築の理論をベースに、言葉や記号的なイメージを用いて、それ自体の意味やそれが排出されるコンテクストに対する疑問を投げかけるブルッゲマン。その作品は、通底するコンセプトを持ちながら、ペインティングから大規模なインスタレーションや都市空間におけるプロジェクトまで多様な形で展開され、ミニマルな形態にポップの感性を挿入した独自の表現で現代のコンセプチュアルアートを牽引します。
本年のアートフェア東京では、ブースの壁を覆うように設置された鏡のインスタレーション『ヘッドライン・アンド・ラストライン・イン・ザ・ムービーズ』“HEADLINES & LAST LINE IN THE MOVIES”を日本で初公開いたします。2010年から制作されている同シリーズは、作品が制作されている週のニュースから抜粋した「ヘッドライン」と、名作映画の最後のセリフを引用した「ラストライン」を組み合わせることで、日常的な現実とフィクションを並置するという手法が取られています。ニュースと映画は、どちらも人々がどのように社会を捉えるかに影響を与え、さらには解釈を操作することもできるため、私たちの文化を映し出すものとして重要です。ブルッゲマンは、社会の構成を形づくり支える格言として、2つを同等に扱っているのです。


ブルッゲマンの作品の多くでは、言語とイメージの結びつきが軸に据えられていますが、合わせて展示される2つのシリーズではその問題意識が一層強く浮かび上がります。色鮮やかなカンヴァスにレタリングシートが貼り付けられたペインティングシリーズ『ビーツ・パー・ミニット』“BEATS PER MINUTE”は、繰り返されるテキストがカラフルな色面上でアレンジされ、言葉とイメージの生産的かつ不安定な関係性を表現しています。
『ネオン・オブリテレーション』“NEON OBLITERATION”シリーズでは、曲げて重ね合わされたネオンチューブが、走り書きのような線を描き、もともと書かれていた何かが消されたような印象を作り出しています。しかし、そこにあったはずの文字が存在しないことによって、言語への喪失感が強調されるのです。
会期中、ブルッゲマン本人も来場する予定です。国際的に今後益々の活躍が期待されるアーティストの作品を、この機会に是非ご高覧ください。
アーティスト
会期
2019年3月7日 (木) 14:00〜16:00 Private View 16:00〜20:00 Vernissage 2019年3月8日 (金) 11:00〜20:00 Public View 2019年3月9日 (土) 11:00〜20:00 Public View 2019年3月10日 (日) 11:00〜17:00 Public View
会場
ブース
G24 (NUKAGA) 詳細はArt Fair Tokyo 2019 公式 HPをご覧ください。