井上七海、「装い」を愉しむ京都のラグジュアリーホテル「MOGANA」にて開催の「over and over」に参加
井上七海は、2022年11月14日(月)から 11月20日(日)まで、2019年京都市中京区に誕生した京都の”装い”を愉しむ極上のホテル「MOGANA」にて開催の「over and over」に参加します。
本展は、フラフープやスカーフなど日常にあるものを使い、色彩的な感度を拡張する作品で国内外から高い評価を受ける現代美術家鬼頭健吾と、3名の若手アーティストによって構成されます。ひたすらに線を引く⾏為を繰り返し、その反復した⾏動のなかで⽣じる線のズレや絵具溜まりなどの痕跡を残す井上七海。乱数による指⽰を元にイメージを作り上げることで、制作過程で⽣じる躊躇いを排除し、無意識的で純粋な⾏為を画⾯に映し出す三浦光雅。ブルーシートや不織布などの⽇⽤品に、ごく単純で規則的な絞る・織るといった染織⾏為を執拗に重ねることで⽇常をリフレームする⻑⽥綾美。展覧会タイトルの「over and over」は、それぞれの作品に共通する脱中心的でオールオーバーな表現から連想し、「何度も繰り返して」という作業性の強さを含んでいます。
⽇々の労働や仕事など、私たちの⽣産活動は共有可能で誰もが日常的に反復、実践しています。そのような当たり前の⽣活を、極限まで捨象しても残る微かなイメージや、それに伴う運動の痕跡を作品内にとどめ、高い純度で抽出した何かをこの4名のアーティストは見せようとします。特に、三浦、井上、長田3⼈に共通する、永続的に反復可能で収束点を持たない制作⽅法は常に沈黙状態を維持し、完結することを拒みます。また、彼女・彼らは作業性を強め、規格や乱数を使⽤し「選択をする作業」を半ば⾃動的に⾏い、無意識性を強調させます。それは、消極的な制作⽅法と捉えることもできますが、その⼀⽅で途⽅もない時間感覚、膨⼤な作業量を⼀気に引き受けるという忍耐⼒を必要とするのです。
近代的な科学、合理主義により、豊かで自由な社会を築けると思われた私たちの世界は、未だ先の見えない紛争や疫病の渦中にいます。本展覧会を通し、どこへ向かうのか分からない答えのない世界に対して、「考え続ける/⾏動し続ける」という痕跡の⽚鱗が少しでも垣間⾒えることに期待しています。
国立京都国際会館で行われる国際的なアートフェアArt Collaboration Kyotoに合わせて開催され、芸術で彩られる秋の京都に新鮮な鑑賞体験をもたらします。本展を是非ご高覧下さい。
■開催概要
「over and over」
会期: 2022年11月14日 (土) – 11月20日(日)
開廊時間: 10:00 – 18:00
※入場無料
協力: MtK Contemporary Art
■会場
MOGANA
〒604-8276 京都市中京区小川通御池下ル壺屋町450
アクセス:京都市営地下鉄「二条城前駅」より徒歩4分、JR「京都駅」よりお車にて約15分
URL: https://yadomogana.com

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