松山 智一がSCAD Museum of Artにて個展「Liberation Back Home」を開催
松山智一 による個展《Liberation Back Home》が、ジョージア州サバンナのSCAD美術館にて2025年8月1日から2026年1月4日まで開催されています。館内の専用展示空間に加え、ファサード(外壁)にも大規模な絵画や彫刻作品が展開される、美術館全体を舞台としたプロジェクトです。
「帰還」は必ずしも過去へ戻ることではありません。歴史と向き合い、未来へ進むために再構築する行為でもあります。本展はその視点を軸に構成されています。
サバンナは、アメリカ独立戦争や奴隷制度、南北戦争を経て、自由の概念が繰り返し問い直されてきた場所です。松山はこれらの出来事を直接描くのではなく、その空気を作品に取り込み、断絶と継承、記憶と象徴、装飾と余白が交わる場を生み出しています。
同時に、本展には作家自身の経験も反映されています。南カリフォルニアの移民コミュニティで育ち、日本での疎外感を経て、ニューヨークで20年以上を過ごしてきた中で抱き続けてきた「可視でありながら周縁に置かれる感覚」。そこには、人種や文化、信仰、声にならない記憶など、置き去りにされがちな存在が静かに響いています。
《Liberation Back Home》というタイトルは、単なる原点回帰のみならず、曖昧さや余白を抱えた場に「記憶」と「存在の権利」を取り戻す行為を示しています。自由は固定された概念ではなく、層を成し、変化を続けながら息づいていくものです。本展は、その自由のあり方に静かに問いを投げかけています。
【概要】
Liberation Back Home
会場: SCAD Museum of Art
会期: 2025年8月1日(金)– 2026年1月4日(日)
開館時間: 10:00 – 17:00(木曜20:00まで / 日曜12:00から)
休館日: 火曜、祝日
Webサイト: https://www.scad.edu/event/2025-08-01-liberation-back-home
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