グループ展「動く過去」

ウジェーヌ・アジェ | ダレン・アーモンド | 石塚元太良 | 磯谷博史 | 田窪恭治 | 田幡浩一 | 三嶋りつ惠 | 米田知子 | マン・レイ

2021年8月7日(土) ‒ 10月16日(土) ※会期を延長しました

KOTARO NUKAGA(天王洲)

KOTARO NUKAGA(天王洲)は、2021年8月7日(土)から10月16日(土)まで、9名のアーティストによるグループ展「動く過去」を開催いたします。KOTARO NUKAGAは、長野県軽井沢町に隣接する御代田町に今年3月に開業したオーベルジュ「THE HIRAMATSU 軽井沢 御代田」のラウンジやレストラン、客室のために作品をコーディネートしました。「記憶と出会う滞在」をテーマに、御代田の歴史や土地の持つ記憶を丁寧に掘り起こしながらキュレーションを行い、オーベルジュの敷地から出土した縄文土器から現代美術まで幅広くご紹介しました。この度の展覧会では、オーベルジュのためのコンセプトを元に、記憶を媒介とする過去と現在の関係性ついて、9名のアーティストの作品を通してさらに考えを巡らせます。

私たちは流れる時間のどこに存在しているのでしょうか。時間が不可逆で一方向のみに向かう矢のような存在であるとするならば、私たちは事象の連続性の中で常に新しい未来と直面しており、過去と呼ばれる矢の軌跡には、膨大な出来事の集積が残されていきます。縄文人が残した集落跡や土器はそこに歴史が存在する事を物語り、どのような芸術作品も同様に全て過去に属するものと言えるでしょう。同時に私たちはなんらかの(ア・プリオリであれ、経験に基づくものであれ)記憶がなければ、目の前にあるオブジェクトをいま認識する糸口を見つけることは出来ません。対象の表層は捉えられても、質や価値は過去の記憶に基づき主観的に判断されます。つまり、現在を認識するということは、過去を参照し続けることと言い換えられるのかもしれません。芸術作品を、ある時点での作家の思索を記憶させた物質と捉えれば、作品に宿る記憶を丁寧に紐解いていく時、物は物以上の何かを語り始めます。そこには鑑賞者の経験や情動に揺さぶりをかける複層的な仕掛けが潜んでおり、過去についての新しい解釈は常に運動の中にあります。

 

展覧会に名を連ねるアーティストたちは、実に多種多様です。歴史的建造物、古い街並、店先、庭園、そこに住まう⼈びとなど、変わりゆく「古きパリ」を丹念に記録した近代写真の父、ウジェーヌアジェ。満月の光を使って長時間露光し風景を写しとった写真シリーズなどを通じて、時間の進行に変化を与える作品を発表してきたダレン・アーモンド。近代建築の父と称されるル・コルビジェと現代音楽家クセナキスの共作でリヨン郊外に位置する傑作、ラ・トゥーレット修道院で捉えた光のイメージを発表する石塚元太良。カラー写真をセピア色に転化し、かつて写真の中にあった色彩を額縁にペイントする。ユニークな手法で認識について再考する磯谷博史。様々な再生プロジェクトに携わりながら、作家が制作を終えた後も表現の現場として存続する「風景芸術」をテーマに、1970年代から精力的に作品を発表し続ける田窪恭治。メディア間や⽀持体⾃体に存在する「ずれ」を通して、⽬の前にある対象のあり⽅をひとつにとどめず、流れた時間や空間をめぐって内包し得られる多様な図像を丁寧に浮かび上がらせる、田幡浩一。空気や光を取り込んでその場のエネルギーを表現する作品が高い評価を受け、近年では建築やファッション、デザインなどジャンルを横断した活躍を見せる三嶋りつ惠。ジャーナリスティックな視点を交えながらも、⾒る者に⾃由な想像や解釈の余地を与える暗⽰的な作品が、国際的に⾼く評価されている米田知子。シュルレアリスム運動に加わり、写真を中心に絵画やグラフィック、実験映画など多様な表現手段を通じて才覚を表し、当時を代表するアーティストとして現在も語り継がれるマン・レイ。表現方法は様々ですが、過去を捉え直し、解釈の余白を残すアーティストたちと言えるでしょう。

「動く過去」と題した本展ではこれらのアーティストの作品に加え、縄文土器や、土器片を展示します。土器や美術作品も、それを制作した者の記憶を留めるという意味においては変わらぬ性質を持つものです。データでの記録が当たり前である現代の情報社会の中で、本展は土器や美術作品を通して物質に宿る記憶を紐解いていきます。過去と現在という時空の往来を感取いただけますと幸いです。是非ご高覧ください。

VR
開催概要
グループ展「動く過去」

アーティスト

会期

2021年8月7日(土) ‒ 10月16日(土) ※会期を延長しました 11:00~18:00 (火-土) ※日月祝休廊 ※開廊時間、入場制限等については随時変更させて頂く可能性があります。 ※感染症拡大防止のため、会場の混雑状況により入場を制限させていただく場合がございます。ご理解・ご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします。

会場

ご来廊の際のお願い

なお、展覧会を安全にご覧いただくために、ギャラリーでは下記の対感染防止対策を行なっております。 皆様のご理解・ご協力をお願い申し上げます。 【ご来廊の際のお願い】 必ずマスク着用の上、入口で手指の消毒をお願いいたします。 また、以下の症状をお感じの方は、ご来廊をお控えください。 ・風邪の症状がある ・37.1度以上の熱がある ・倦怠感(強いだるさ)、息苦しさ等がある 【ギャラリー側の対応】 ・手指消毒液の設置 ・ドアノブ、エレベーターボタン等の随時消毒 ・ギャラリー内の換気・混雑時の入場制限 ・スタッフのマスク着用、手指消毒、検温

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